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足首の捻挫が癖になる理由とは?、完治後の違和感をとる方法!

ランニング

  ランニング中の捻挫。 激痛が走り足首を思わず押さえて、その場にうずくまります。 (学生時代、私もよく経験しました。) 足首捻挫が癖になる理由はなぜなのか? 捻挫は完治したのに、ウォーキングやランニング再開した時、違和感がある。なぜなのか? その理由をお伝えします。

足首の捻挫は癖になる?

足首の捻挫は癖になると言われています。本当でしょうか? 結論から申しますと「本当です。」 その理由として次の2点が原因としてあげられます。

●足首の靭帯が損傷することによる固定力の低下

  足首の捻挫は前距腓靭帯(ぜんきょひじんたい)または踵腓靭帯(しょうひじんたい)が伸びたり断裂する場合がほとんどです。 足首は靭帯により固定され、靭帯が伸縮することで運動を可能にしています。 捻挫により過度に負荷がかかった靭帯は伸ばされてしまいます。断裂または損傷した靭帯は回復しても元通りではなく「ゆるく」なるのです。 ゆるくなった靭帯は足首の固定力が低下します。それが捻挫を繰り返す要因になります。

●神経が損傷することによる感覚機能の低下

足首にある筋肉(横紋筋)には神経センサーが備わっています。 それは横紋筋にある筋紡錘に感覚神経の束として存在しています。その感覚神経の束が捻挫により破損されます。神経経路は断裂すると現在の医学では修復されません。つまり感覚神経経路の断裂した部分は元通りにはなりません。 筋紡錘からの刺激が脳へ伝えられ、私たちは運動をコントロールしています。捻挫による感覚神経の損傷が感覚機能の低下につながり、とっさのバランスがとりにくくなり、捻挫が癖になるのです。  

捻挫から早期回復するためには?

1.安静(Rest) 2.冷却 (Icing) 3.圧迫 (Compression) 4.挙上 (Elevation) といった処置をとります。それぞれの英語の頭文字をとってRICE処置といいます。 RICE処置で一番重要なのはアイシング(冷却)です。 捻挫をすると患部が腫れてきます。この腫れは毛細血管の断裂・関節包の破損により血液や細胞液がにじみ出ることにより起こります。(炎症反応) 炎症反応は体を修復するために生じますが、放置しておくと腫れが大きくなり早期回復の妨げとなります。 それを防ぐのがアイシング(冷却)です。 0℃で患部を冷却することで毛細血管を収縮させ止血し、細胞の活動を低下させ細胞液が分泌するのを防ぎます。 アイシングの方法はビニール袋に氷+水を入れ直接患部に当て、冷却します。タオルなどを当てて縛り固定します。時間は20分程度冷やし、その後は40分、休みます。再び20分。これを繰り返します。理想的なアイシングはこれを24時間繰り返します。 よくコールドパック(保冷剤)で冷却をしてしまいますが、これは長時間皮膚に触れると凍傷になりますので、避けて下さい。 アイシングの間は、患部を心臓よりも高くし(挙上)、安静にします。包帯やテーピングで圧迫できればベストな処置です。

アイシングの効果として痛みの軽減も挙げられます。患部を0℃で冷却することで痛感神経を麻痺させます。 48~72時間経過後、患部の腫れがひくと、今度は温めます。毛細血管の血流を促進することで患部の組織へ修復するための栄養分を届けます。そして、破損した組織の修復を促します。 こうした処置が捻挫からの早期回復につながります。

ウォーキングやランニング再開の時期にすべき大事なことは?

アイシングを24時間行っても患部に痛みがある場合は骨折の可能性があります。専門医での診断をおすすめします。 通常の足首捻挫であれば2週間安静にしておけば、ウォーキングや軽いランニングは再開できます。(経験上) 足首捻挫は約6週間で完治します。この間をテーピングやサポーターで足首を固定してウォーキングやランニングをする必要があります。 捻挫で伸びた靭帯の固定力は低下しています。固定力が低下した状態でトレーニングを再開すると捻挫を繰り返す確率が高くなります。それを防ぐためには、テーピングやサポーターでの足首固定が必要です。 腫れや痛みがなくなっても足首に違和感のある場合、捻挫をしたことで関節の接合部がずれている可能性があります。この場合、専門医や接骨院・整骨院の先生に関節面のアライメント調整をしてもらう必要があります。

筋肉の拘縮を取り除く

足首を捻挫した時、すねやふくらはぎの筋肉が急激に伸ばされます。急激に伸びた筋肉は反射的に縮みます。(伸張反射)その結果、すねやふくらはぎの筋肉が拘縮(縮んで固くロック)されます。 人間本来の防衛機能として外敵から筋肉への打突で急激に伸ばされると、筋肉を収縮させることで、血管や細胞などの組織を守ってきたのです。 こうして拘縮した筋肉は、患部が捻挫から回復しても自然に元に戻ることはありません。 脳からの「縮んで守れ」信号を変換しなくてはなりません。 90秒間楽な姿勢で筋肉をゆっくりと伸ばすことで「縮んで守れ」信号が解除され該当の筋肉が緩みます。 私の恥ずかしい体験をご紹介します。 飲み会の帰り道、溝に転落した経験があります。歩道を歩いていたのですが、急に道が途切れ、そのまま左半身を下に、80cmほどの高さのある溝へ落ちてしまいました。かなり痛かったですが、幸い擦り傷で済みました。 その後、どうも左腕の上腕二頭筋あたりが突っ張った感じがとれません。 その理由は、転落の時、上腕二頭筋が急激に伸長したので拘縮が起きていたのです。 自己流ですが、90秒ほど手をあげて待ち、筋肉を緩めました。(じっと同じ姿勢でいる、90秒間というのは結構、長い時間に感じられます) 入浴の時、左腕のひっぱり感(拘縮)が軽減されていました。 こうした療法を「ミオンパシー」といいます。 私は、運動生理学を学生時代に学んでおり、仕事として保健体育を長年教えてきました。筋肉に関しての知識は一般の方に比べて持っています。 そうした関係で自己流でも、いくらかは効果を得ることができたのだと思います。 しかし、あまり運動経験や筋肉に関しての知識のない方には自己流はおすすめしません。 「ミオンパシー」で検索されると専門の方のサイトがたくさん表示されます。 専門で行っている方のご指導を仰ぐのがよろしいかと存じます。

まとめ

足首の捻挫は癖になる

1.靭帯を損傷することによる固定力の低下 2.神経の損傷によるセンサー機能の低下

 RICE処置で一番大切なのはアイシング 必ず氷+水で!

コールドパック(保冷剤)は長時間の使用は凍傷になるのでやめる。 24時間後も痛みや腫れが引かない場合は、骨折の疑いがある。専門医の診断を受ける。

トレーニング再開時に違和感がある場合は関節面のアライメント調節をしたり、筋肉の拘縮を取り除く

自己診断や自己流治療は極力さけ、専門医や接骨院・整体院で治療を受ける。    

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