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運動嫌いがモチベーションを維持して運動を続ける方法とは?

運動処方

  運動嫌いだから、いつまでも運動習慣が身に付かないという悩みは多いようです。

どうしたらモチベーションを維持して運動に取りくめるんでしょうか?

行動変容の理論をもとに解説してみました。  

運動を継続するのはむずかしい

運動を継続できる人は半数以下という事実をご存知でしょうか?

“アメリカにおける運動継続に関する研究によれば、運動教室に参加する人の約50%が6ヵ月以内にドロップアウトすると報告されており、(中略)運動を継続することがいかに困難であるかがうかがわれる。”

(健康運動指導士養成講習会テキスト 下 第13章 運動行動変容の理論と実際 より引用)

厚生労働省「国民健康・栄養調査」(2019年)によると20歳以上で運動習慣のある人は28.7%となっています。つまり71.3%の人は運動習慣がないということです。

運動教室に参加しても続かない、日常的に運動する習慣のない人が大半を占めているのが現状です。 しかし、トレーニングジムなどへ通い、ジョギングやランニングなどの運動を習慣化している人は4人にひとりの割合であるのも事実です。

運動習慣はどうしたら身に付くのでしょうか?

行動変容の理論に基づき解説します。

なぜ運動を続けられるのか?

行動変容の理論にはさまざまなものがあります。

ここでは、トランスセオレティカル・モデル(TTMモデル)に基づき説明をしていきたいと思います。

人間が行動を変えていくステージは5段階あります。

前熟考ステージ ➡熟考ステージ➡準備ステージ➡実行ステージ➡維持ステージ

①運動に対して無関心で運動するつもりがない時期 (前熟考ステージ)

②運動に対して関心はあるが運動していない時期(熟考ステージ)

③1ヵ月以内に運動をしようと思う時期(準備ステージ)

④運動を始めたが6ヵ月以内(実行ステージ)

⑤運動を続けて6ヵ月以上経過した(維持ステージ)

この5段階をらせん階段を上るように次のステージへ行き、また戻りしながら、人間は行動を変容していきます。

運動を6ヵ月以上継続できたステージにある人は運動習慣が身に付いたといえます。

運動を楽しめる、運動をすることでメリットがあると判断すると人間は運動が続けられる。

人は運動して筋力がつき全身の持久力が向上して健康が維持・向上するメリットと運動することの困難さのデメリットを比較します。

そして、メリットが勝っていると判断すると運動を継続できます。

しかし、せっかく身につけた運動習慣をケガや病気・入院などや転勤をきっかけに止めてしまう場合もあります。

人間の行動はささいなきっかけで変わってしまう。

そう認識することが大事です。

体を楽しく動かすことを目標にする

運動はジョギングやランニング・筋トレ等をすることで体力を維持・向上させる目的で計画的・継続的に行うものです。

しかし、なかなか長続きしません。

そこで、こう考えてみてはいかがでしょうか?

身体活動をすることを継続的・計画的に行うことを目標にする。

身体活動とは生活活動と運動で成り立っています。

生活活動とは、掃除・洗濯・草取り・犬の散歩・通勤・通学での移動など、日常的に体を動かすこと全般を指します。

ジョギングやウォーキングなどの有酸素運動・筋肉トレーニングなどをすることを目標にするのではなく、日常的に体を動かすことを目標にするのです。

「日常的に体を動かしている」という達成感が自信となり、次のステージへと行動を変えていくきっかけとなるでしょう。

ゆっくりと一歩ずつ次のステージへ階段を上がったり、時には止まり、降りたりしながらでも、あきらめずに階段を上がろうとする意識が、いつの日か、運動習慣を身に着けることにつながると確信しています。

まとめ

人間が行動を変えていくステージは5段階ある。

運動を6ヵ月以上継続できたステージにある人は運動習慣が身に付いたといえる。

運動をすることでメリットがあると判断すると人間は運動が続けられる。

人間の行動はささいなきっかけでステージが変わる。

運動ではなく、身体活動を充実させることを最初のステップの目標とする。

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