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中高年のジョギング・筋トレは体に悪いのか?体に良い効果的な運動強度と頻度について

運動処方

 

中高年のジョギング・筋トレは体に良い!

中高年のジョギング・筋トレは適度な強度・頻度で行えば、体に良い運動効果があるということは科学的に証明されています。

ここで表現する「科学的」とは「データを集約し統計学に基づき内容を検証した結果」を指します。

参考までに帝京大学健康教室の先生方が発表しておられる論文を紹介します。

地域住民を対象にした帝京大学健康教室

―高齢者を対象にしたエアロビック・トレーニングとスロー・レジスタンストレーニングが体力と筋力に及ぼす影響―

上記論文は効果の一例です。
中高年がジョギング・筋トレをすることで、メタボリックシンドローム予防、循環器疾患・糖尿病・がんといった生活習慣病の発症及びこれらを原因として死亡に至るリスクや、加齢に伴う生活機能低下(ロコモティブシンドローム)の予防効果が期待されます。

ジョギング・筋トレに取り組むことで得られる効果は、気分転換やストレス解消につながることで、メンタルヘルス不調の緩和にも有効であることが統計データより明らかにされています。

中高年の運動強度は3メッツから4メッツが効果的

厚生労働省が出している「健康づくりのための身体活動基準2013」によると18歳から64歳までの身体活動(運動)の基準は次のとおりです。

強度が 3 メッツ以上の身体活動を 23 メッツ・時/週、行う。具体的には、歩行又はそれと同等以上の強度の身体活動(運動)を毎日 60 分行う。
または、息が弾み汗をかく程度の運動を毎週 60 分行う。

1メッツは安静にして座った状態で身体活動(運動)をしていない場合の酸素消費量です。(3.5ml/kg/分)

運動強度にメッツを使う利点

座位安静時1分間の酸素摂取量(つまり1メッツの酸素摂取量)は体重1kgあたり約3.5mLです。

酸素消費量1L(リットル)あたりのエネルギー消費量は約5kcalであることがわかっています。

これで何が算出できるかというと、体重と運動した時間がわかれば、その運動で消費するエネルギー量(kcal)を概算で推定できます。

エネルギー消費量(kcal)≒メッツ・時×体重(kg)

例えば、体重60kgの人が4メッツ・時の運動をすれば、

4×60≒240kcal

一時間の運動で約240kcalを消費すると概算で推定されます。

ちなみに、メッツはMETs:metabolic equivalentsの略です。

メッツを用いることで、ダイエット目的での消費カロリーの目安が概算で算出できます。

*旧基準および旧指針では計算式に1.05を掛けていました。アメリカスポーツ医学会を中心に計算の煩雑さを解消する目的で、最近では計算式を簡単にしています。

運動頻度の算出方法

ジョギング・筋トレの運動強度

・ゆっくりとしたジョギング(6.0 メッツ)

・自体重を使った軽い筋力トレーニング(3.5 メッツ)

ジョギングと軽い筋力トレーニングを組み合わせると

6.0メッツ+3.5メッツ=9.5メッツ

週に23メッツ以上になる回数は

23÷9.5≒2.4

週に2回~3回の頻度で運動を行えばよいことがわかります。

3メッツ以上の運動

ボウリング、社交ダンス 3.0 メッツ
ゴルフ 3.5~4.3 メッツ
ラジオ体操第一 4.0 メッツ
卓球 4.0 メッツ
ウォーキング 4.3 メッツ
野球 5.0 メッツ
ゆっくりとした平泳ぎ 5.3 メッツ
バドミントン 5.5 メッツ
ハイキング 5.3 メッツ

「健康づくりのための身体活動基準2013」厚生労働省より抜粋

まとめ

中高年のジョギング・筋トレは体に良い

ジョギングと筋トレを組み合わせたトレーニングがおすすめ。

運動する頻度は週に2~3回。

運動する時間は60分

3メッツ以上の運動を行う。

参考

健康運動指導者養成講習会テキスト

「健康づくりのための身体活動基準2013」(厚生労働省)

 

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